観劇の記録@歌舞伎座
秋という割には寒さが厳しい今日この頃でございます。(この記事は2024年の秋に下書きしたのだけれど、2026年の2月に発掘したので公開してみる。)
先日(9月)に、ふと思い立ち歌舞伎を見ようと。ちょうど日曜で暇だったものですから、当日の公演を検索したらなんと一席だけ空いていて急いで確保。かねてより歌舞伎には興味があり、いつか行きたいと持っていたのですが割合はやく希望が叶った格好です。
9月公演、初日の夜公演でした。演目は「妹背山婦女庭訓」(いもせやまおんなていきん)と、「勧進帳」(かんじんちょう←言わずもがな!)。
席が埋まっていたということと、予算の問題から(こちらが大きい)3階席でありましたので、花道は見えにくかったです。札束でひっぱたかれたような気がいたします。
まずはじめの演目ですが、舞台は名の通り奈良は妹背山。吉野川を挟み、紀伊の国が背山、大和の国にあるのが妹山(いもうとでなく、いもやま)。妹背という言葉は親しい恋仲の男女や、夫婦のことを意味します。やはり、背山のほうが妹山よりも少し標高が高いようです(wiki調べ)。とはいっても山の神は女性だから、背山を男の人と擬人化するべきでないのかもしれませんが。モデルとされる奈良県の妹山は、標高249メートルということで、若干拍子抜けするのは否めません。妹山樹叢(天然記念物)(いもやまじゅそう) | 吉野町公式ホームページ
この物語は、いがみあう二つの家に生まれた男女の禁断の愛を描いています。日本版ロミオとジュリエットとも言えましょうか。二人の恋は叶わず、一人は切腹、もう片方は親の手にかけられてしまうのですが、この両家の親同士のやりとりや葛藤にも目が離せません。今回は坂東玉三郎さんが娘を手にかける母親の役を演じていました。
女形の魅力
この演目でわたしは初めて女形というものを、そして初めてのそれが坂東玉三郎さんだった、という贅沢な経験をしました。一言で感じたことを表すならば、ただひたすらに、「美しい」という言葉に尽きます。無責任な私のような一観客からすれば、美しいとい一言で表現されるその舞踊や台詞の発声、立ち居振る舞いすべては想像を絶するほどの努力の成果なのだろうと思います。それを感じさせない、女性らしさが我々を魅了するのでしょう。指先の動き、視線の流れにまで気を使い、男性が思う、自分にはない要素、柔らかさを追求した結果なのでしょうか。言葉にするのは難しいですが、この美しさは一度劇場に足を運んでいただき、体験してほしいと思います。
勧進帳の紹介についてはまた、後日。ごきげんよう。